カーオーディオの修理 [Roadster [Accident]]
お気に入りのSONYのカーオーディオが壊れた。
壊れたのは、下の写真、SONYの『WX-S2000』という2DINのMD&CDプレイヤー。
古い機種なのだが、独特な有機的デザインと真っ赤なイルミネーションが好きで愛用していた。
ボクはSONYファンなのでナビやスピーカー等のカーAV関係は全てSONYで統一している。
しかし、当のSONYときたら採算が合わなくなったのか、とっととカーAVから撤退しちゃった。ファンとしては悲しいかぎり。
当たり前だが、新製品は出ないから、中古屋やネットなどで程度の良い中古品を買いあさるのが精一杯。
SONYのカーAV、復活しないかな~。
これを読んで下さっている中で、SONYファンの方がいらっしゃいませんか~?一緒に頑張りましょう!
で、オーディオの話に戻ります。
この『WX-S2000』という機種。同じ形で、若干の仕様変更を加えた別機種もある。
『WX-S2200』や『WX-5900MD』等がそれなのだが、これらの機種に共通して起こるトラブルがあるのだ。
この機種、向かって右端にボリューム、向かって左端にシーク(頭出し、早送り)の操作部を配しているのだが、
その左端のシークノブの内部のツメが細くて弱く、最終的には折れてしまい、ノブごと外れてしまうのだ。
現実に、ネットオークション等で出回っている中古品の中にも、外れてしまっているものが多数見受けられる。
自分も、このトラブルは知っていて、注意して使用していた。しかし、ある時、ノブが異常にグラグラするような気がしたので、使用を中止。
気分転換も兼ねて、中古で購入し暖めておいた、もうひとつのお気に入り、SONYの『WX-7700MDX』へ交換。
この機種も大好きで、追加メーターを2個並べたような、一見するとオーディオに思えないデザインがナイスなのだ。
『WX-S2000』は車両から外し、分解・検証してみることにした。
シークノブをおそるおそる引っ張ってみると、案外外れない。
壊れるのを覚悟で「エイヤッ!」と引っ張ると、リング状のパーツがポロっと取れた。
そのパーツの裏。
〇印で示した部分がオーディオ本体にパチンとハマるツメ。
本来は計4本のツメでガッチリと固定されるようになっているのだが、右上の赤〇印は折れて無くなってしまっている。
左上、黄色い〇印は、ヒビが入りかけていたので、ホットボンドで固定してみたのだが、この後、見事に折れた。
この折れてしまったノブを直すのは、さすがに不可能ということで、対策を練るべく、いろいろ調べてみると、
どうやら、カーオーディオ事業から撤退した今でもSONYから新品部品が取り寄せ可能らしい。
しかも、新品でも意外に安い。
早速、SONYカスタマーサービスへ電話電話!
女性の方の丁寧な対応も大変心地よく、大満足で発注完了。
支払いは代引なので、あとは商品の到着を待つのみ。
数日後、届いた届いた!
大した部品でもないのに、しっかりした箱に入ってるじゃないの。
ちなみに価格は、部品自体が900円。北海道までの送料だの代引手数料だの消費税だの含めても1500円でお釣りが来るくらい。
開けてみた。そして、比べてみた。
左が取り寄せた新品部品。右が壊れたヤツ。
分かりにくいかも知れないが、左の新品には4本のツメがしっかりついてるでしょ?
早速、取付作業を開始。
と言っても、パチリとハメ込んで3秒で終了。
新しいせいか、ちょっと色が濃い気がするが、今までのが色褪せていたということにして、気にしないでおく。
直す以前は、グラついていたせいで、操作感が曖昧だったが、部品交換してシャキッとした!
予備にもう1個買っとこうかな?
修理は完了したので、またポンコツ号に載せてもいいのだが、今の『WX-7700MDX』も気に入ってるので、
しばらくはこのままの仕様で行くことにした。
みなさんの中でも、同じような機種をお持ちで困っている方がいらっしゃいましたら、
SONYのカスタマーセンターに相談してみると良いかも知れませんよ。
ではまた。
壊れたのは、下の写真、SONYの『WX-S2000』という2DINのMD&CDプレイヤー。
古い機種なのだが、独特な有機的デザインと真っ赤なイルミネーションが好きで愛用していた。
ボクはSONYファンなのでナビやスピーカー等のカーAV関係は全てSONYで統一している。
しかし、当のSONYときたら採算が合わなくなったのか、とっととカーAVから撤退しちゃった。ファンとしては悲しいかぎり。
当たり前だが、新製品は出ないから、中古屋やネットなどで程度の良い中古品を買いあさるのが精一杯。
SONYのカーAV、復活しないかな~。
これを読んで下さっている中で、SONYファンの方がいらっしゃいませんか~?一緒に頑張りましょう!
で、オーディオの話に戻ります。
この『WX-S2000』という機種。同じ形で、若干の仕様変更を加えた別機種もある。
『WX-S2200』や『WX-5900MD』等がそれなのだが、これらの機種に共通して起こるトラブルがあるのだ。
この機種、向かって右端にボリューム、向かって左端にシーク(頭出し、早送り)の操作部を配しているのだが、
その左端のシークノブの内部のツメが細くて弱く、最終的には折れてしまい、ノブごと外れてしまうのだ。
現実に、ネットオークション等で出回っている中古品の中にも、外れてしまっているものが多数見受けられる。
自分も、このトラブルは知っていて、注意して使用していた。しかし、ある時、ノブが異常にグラグラするような気がしたので、使用を中止。
気分転換も兼ねて、中古で購入し暖めておいた、もうひとつのお気に入り、SONYの『WX-7700MDX』へ交換。
この機種も大好きで、追加メーターを2個並べたような、一見するとオーディオに思えないデザインがナイスなのだ。
『WX-S2000』は車両から外し、分解・検証してみることにした。
シークノブをおそるおそる引っ張ってみると、案外外れない。
壊れるのを覚悟で「エイヤッ!」と引っ張ると、リング状のパーツがポロっと取れた。
そのパーツの裏。
〇印で示した部分がオーディオ本体にパチンとハマるツメ。
本来は計4本のツメでガッチリと固定されるようになっているのだが、右上の赤〇印は折れて無くなってしまっている。
左上、黄色い〇印は、ヒビが入りかけていたので、ホットボンドで固定してみたのだが、この後、見事に折れた。
この折れてしまったノブを直すのは、さすがに不可能ということで、対策を練るべく、いろいろ調べてみると、
どうやら、カーオーディオ事業から撤退した今でもSONYから新品部品が取り寄せ可能らしい。
しかも、新品でも意外に安い。
早速、SONYカスタマーサービスへ電話電話!
女性の方の丁寧な対応も大変心地よく、大満足で発注完了。
支払いは代引なので、あとは商品の到着を待つのみ。
数日後、届いた届いた!
大した部品でもないのに、しっかりした箱に入ってるじゃないの。
ちなみに価格は、部品自体が900円。北海道までの送料だの代引手数料だの消費税だの含めても1500円でお釣りが来るくらい。
開けてみた。そして、比べてみた。
左が取り寄せた新品部品。右が壊れたヤツ。
分かりにくいかも知れないが、左の新品には4本のツメがしっかりついてるでしょ?
早速、取付作業を開始。
と言っても、パチリとハメ込んで3秒で終了。
新しいせいか、ちょっと色が濃い気がするが、今までのが色褪せていたということにして、気にしないでおく。
直す以前は、グラついていたせいで、操作感が曖昧だったが、部品交換してシャキッとした!
予備にもう1個買っとこうかな?
修理は完了したので、またポンコツ号に載せてもいいのだが、今の『WX-7700MDX』も気に入ってるので、
しばらくはこのままの仕様で行くことにした。
みなさんの中でも、同じような機種をお持ちで困っている方がいらっしゃいましたら、
SONYのカスタマーセンターに相談してみると良いかも知れませんよ。
ではまた。
フェンダーパネル交換 [Roadster [Accident]]
久々の更新。
今回は、左フロントフェンダーパネルを交換をしちゃいます。
あんまり、自分でフェンダーを交換するヒトなんていないかもしれないけど、
何かの参考んなったら嬉しいです。
事故ったワケでもなく、ダクト付のワイドフェンダー等への仕様変更でもないのに、なぜ、フェンダーパネルを交換するのか?
理由は簡単。
車高の下げ過ぎな上に、立ち気味のフロントキャンバー。無謀な18インチホイールの試着&走行により、
左フロントフェンダーとタイヤがヒットし、めこめこっとめくれ上がってしまったのだ。
もともと、中古車で購入した時点で、左フロントに修復歴があったので、パテも同時に剥がれ落ち、無残な姿に…。
めくれたフェンダーは、素人板金でグイッと直し、タッチペンでごまかしていたのだが、直し方が悪かったのか、
なぜか、15インチでもヒットするようになってしまった。
冬が近づいてきて、タッチペンも耐えきれず、サビも浮いてきたので交換する運びとなったのだ。
もう、パテてんこ盛りフェンダーはヤなので、純正新品パネルも考えていたのだが、予算の都合で却下。
ならばと、純正タイプの社外新品パネル(台湾製とかの)を得意先の業者さんに問い合わせてみると、
価格は¥16,000~¥17,000くらい。純正より¥8,000ほど安い。
…が、在庫があるのは『右』フェンダーで、左は納期未定。塗装代を安く見積もっても¥20,000。
せっかくヤル気になったのに、時間もカネもかかるんじゃ、テンション下がるわ~。
…つ~ワケで、お得意の某ークションで検索。
なるべくお金をかけたくないので、程度が良くて、同じ色のフェンダーを探す。
ちなみに、ポンコツ号のボディカラーは白。1600ccのNA6なので、クリスタルホワイト。色コードはUC。
1800ccのNA8にも白いコがいるけど、あれはシャストホワイトで、若干アイボリーっぽいのだ。
懸命に探すも、なかなか見つからない。
いいのがあっても、色違いだったり、高かったりで、探すこと数カ月…。
諦めかけて、仕事の合間に会社のパソコンで検索してみると、いたいたぁ!
京都にいらっしゃいました!
解体屋さんのようで、現車についたままで、小キズはあるが、程度は良さげ。パテ盛りもなさそうで、
色はもちろんクリスタルホワイト。
¥7,350即決で、送料が¥2,000。塗装がイケていれば、¥10,000以下で蘇る!
速攻で落札し、連絡を取り合い、部品の到着を待つ。
数日後、待望の左フロントフェンダーパネルが届いた。
下の写真がそれ。
解体車から外した為か、水垢やシミ、タッチアップ痕、小さなヘコミもあるが、致命的なサビや、キズも無く、
全体的には満足できる状態。
下部のブラックアウト部分は飛び石等により色が剥げているが、ツヤ消しブラックで塗装するので問題なし。
ではでは、いつものヒミツのガレージにて、ポンコツ号をリフトアップ。
タイヤを外して、ボンネットオープン。作業開始だ。
尚、ケータイが故障中で代替機のため、写真のクオリティが若干低くなってしまっているのはご勘弁を。
タイヤが干渉してめくれた部分を覗いてみる。
剥がれ落ちたパテや塗膜が痛々しい。サビも浮いてきた。
これでは、ツメ折り等の加工もできない。さっさとバイバイするのだぁ。
NA6、NA8のロードスターのフェンダーパネルは、前部分がフロントバンパーと連結していて、
バンパーを外した陰にボルトが隠れていたりするので、作業は意外に面倒くさい。
まずは、フェンダー内側、黒いプラスチックの『インナーフェンダー』を取り外す。
フェンダー前方のバンパーとの接合部分、下の写真の黄色のマルの10mmボルトを外す。
赤マルの8mmボルトは、フェンダーを留めているボルトだが、邪魔なので、この段階で外した方がベター。
特に印で示していないが、その隣のボルトも外して、平べったいステーも外してしまった方が良いかもしれない。
次はフェンダー後方。
写真の赤マル部分、3個の8mmボルトを外す。
3個のうち、真ん中のボルトは他の2個より長く、謎の黒い樹脂パーツと共締めになっている。
ボルトを外した後で、引っ張れば樹脂パーツは外れる(写真下)。
このパーツは、たぶんオプションのマッドガードを装着する為のスペーサーだと思われる。
写真は無いのだが、あとはフェンダーアーチ部分の8mmボルト、フェンダー内側の樹脂クリップを
いくつか外せば、インナーフェンダーを引っ張り出せる。
いよいよフェンダーを…と言いたいところだが、前述したように、フェンダーを外すためにはフロントバンパーを
外さなければならないのだ。
バンパーを、まるっきり外すのは面倒くさいので、今回は横着をこいてバンパーを『浮かして』作業を進める。
まずは、ラジエター前方にいくつか並んだ10mmボルトを端から端まですべて外す。
ヘッドライトを上げた陰にも隠れてたりするので注意。
次は車体下に潜り込んで、赤マルで示した10mmボルトを4個外す。
低年式のクルマだと、サビついてなかなか外れないかも。
この写真では、上が車体前方。リップスポイラーなどのエアロパーツが邪魔な場合は、それらも外す。
次はエアインテーク内、上側の樹脂クリップ3個を取り外すのだが、ナンバープレートとブラケットも外すことを忘れずに。
写真には無いが、左のコンビネーションランプ(ウインカー)を外して、その奥にある14mmボルトも外しておく。
次は、フェンダー内側から車体前方を覗き込む。
赤マルで示した、縦に2個並んだ10mmナットを取り外す。
奥の方にいて作業しにくいが、エクステンションなどを駆使して頑張って外す。
次に、ヘッドライト前方のカド部分にある黒いゴムカバーをめくると、10mmナットが現れるので、そいつを外す。
撮影が困難だったので、写真ではすでにナットが外れ、バンパーが『浮いた』状態だが、赤マル部分のボルトに
10mmナットが付いているのだ。
説明通りにすべてのボルト類を外し、バンパー左端を手前に引っ張れば、グイッとバンパーが前方にズレてくるはずだ。
車体右側のボルト類は外していないので、バンパーが落ちることはないが、あまり派手に引っ張らないように。
いよいよ、ここからは本題のフェンダーパネルの取り外しにかかる。
まず、バンパーを引っ張り出し、その隙間から見える10mmボルトを外す。
狭くて外しにくいが、焦ると周りにキズを付けかねないので慎重に。
自信がない場合は、周囲をテープ等で保護してやると良いだろう。
次は、再びフェンダー内部。
内側から車体後方、ドアヒンジの辺りを覗き込むと、ちょうど真ん中に10mmナット(赤マル)がいるはずだ。
このナットはパネルが挟み込まれているだけなので、緩めるだけでOK。
コイツもかなり奥に隠れているので、アイテムを駆使し、こころして挑むように。
次は、車体下部。
ジャッキアップポイント前方の10mmボルト2個を外す。
このボルトは、低年式(NA6なら後期型でも20年近く前)のクルマなら、だいたいサビていて、もれなく折れる。
ポンコツ号も、その例に漏れず、2本とも見事に折れた(写真下)。
ここが留らないと、パネルがベロンベロンってなるのでなんとかせねば。いや、なんとかします。
次は、ドアを開け、Aピラーの根元にある10mmボルトを外す。
ここは、シーラー等で固められていたりして、ボルトをナメやすいので注意。
そして、いよいよ最後のボルト。
エンジンルームの端っこに並ぶ10mmナットを外せば、フェンダーパネルが外れる。
写真では、赤マルが3個しかないが、実際は、ボンネットのヒンジ付近にもボルトがいて、合計4個。
全て外すのだが、ここでアクシデント。
いちばん前、ヘッドライト脇の10mmボルトがなぜか折れた。恐るべき金属疲労。
みんなは気をつけてね。
エンジンルーム内に見える2本の赤いラッパは、BOSCHのラリーファンファーレ。コンプレッサー付きのエアホーンで、
『フャフャーッ!』と、甲高い、なかなかの快音を発するのだ。
フェンダー外れたぁ~。
贅沢なダブルウィッシュボーンサスペンションも露わに、なにもかもムキ出しだわぁん…いやん。
こう見ると、フレームうっすいね~。これが車体を薄く、低く魅せるヒミツなのかな。
それにしても、この写真だけ見たら、解体屋さんみたいだな。直るの?(笑)
外すだけで疲れてしまったが、続けて取付作業にかかる。
まずは、乾燥時間の都合もあるので、フェンダー下部のブラックアウト部分の塗装から始める。
ポンコツ号の、ドア下のブラックアウト部分は、車体を『より薄く』見せる為、純正より若干多めにブラックアウトしている。
ゆえに、フェンダー部分も多めに塗装することになる。
使う塗料は、ホルツ社のツヤ消しブラック。発色、ツヤ具合、塗り易さ、乾燥時間、価格…などなど、すべてが、ボク好み。
1枚目の写真を見てもらえば、純正より多めのブラックアウト具合が良くわかる。
適当な紙とマスキングテープでマスクして、塗っては乾かし、塗っては乾かし…を繰り返すこと2~3回。
2枚目の写真のように、イイ感じのツヤと、黒さでブラックアウト終了。
ちなみに、ポンコツ号は、リップスポイラーやAピラー、ドアミラーなど、黒いトコは、全てホルツ社のツヤ消しブラックで統一している。
ブラックアウト部分の塗装を乾燥させている合間に、折れてしまったボルト達を『なんとか』する。
ま、ドリルで揉んで、タップでネジ山を切るしかないんだけどね。
でも、ボルトって、折れる時は簡単にイクくせに、ドリルで揉むとなると硬いんだよね~。
2~3本ドリル刃を折っちゃったもん。
穴があいたら、写真のようにタップでネジ山を切って無事復活。
フェンダー下部の2カ所は、上に向かってドリルかけるから、大変だったゾ。
折れたボルトは中古ボルトで代用。サビ易い部分にはステンレス製のものを使うと良いかも。
ついでなので、フェンダーアーチをチョイ加工してみた。
ツメ折りは塗装が割れそうだし、叩き出しは素人は手を出さん方が無難。
でも、せっかく交換したのに、またメコメコってめくれちゃイヤンなので、
いちばんタイヤがヒットしそうな頂点付近を、ベルトサンダーでグイ~ンと削ってみた。
もうチョイいきたかったが、『いかにも』な雰囲気もヤだし、強度的にも不安が残るので、このくらいにしといた。
このくらい削っただけでも、たぶん逃げると思うのだが…。
削った部分は適当なホワイトのタッチペンで防錆対策しておく。
あとは、外した手順の逆の要領でガシガシ取り付けていけば完成!
ドアやボンネット、バンパー等との『チリ』が合うか不安だったが、意外とすんなり、あっさり収まってくれてラッキー。
最後に、軽くコンパウンドで磨いて、から拭きして仕上げ。
どうですか!新品じゃないけど、ピッカピカになったゾ。
良く見ると若干色が違うんだけど、そこはご愛敬。予算と時間に都合がつけば、板金屋さんに塗装してもらうとしよう。
下の小さな写真2枚はバンパーとの接合部と、折れて交換したフェンダー下部のボルト。
お疲れ様のフロントフェンダーパネルと折れたボルト達。
今まで、ホントにご苦労さんでした。
最後に、タイヤ&ホイールを装着したリフトを下げて作業終了。
ちなみに、履いているホイールは、スタッドレス用の14インチ、タケチプロジェクトのスプリントハート。
タイヤはブリヂストンのブリザックREVO1(175/65R14)。だいぶ減ってきたので、新しいの欲しい。
夏仕様の15インチのセブリングも、もちろんお気に入りだが、こっちはこっちでシブくて良い雰囲気で好き。
この数日後、本格的に雪が積もったので、車高調の車高を上げ、リップスポイラーを取り外し、ナンバープレートを
左から純正位置に戻し、冬仕様となったのだった。
みなさんも、車高の下げ過ぎとフェンダークリアランスには十分注意頂き、万一めくれちゃった際には、
これを参考に、自分で交換してみるのも楽しいかも知れませんよ。
もっとも、壊さないで乗るのが一番楽しく賢い乗り方ですが…。
ではまた。
今回は、左フロントフェンダーパネルを交換をしちゃいます。
あんまり、自分でフェンダーを交換するヒトなんていないかもしれないけど、
何かの参考んなったら嬉しいです。
事故ったワケでもなく、ダクト付のワイドフェンダー等への仕様変更でもないのに、なぜ、フェンダーパネルを交換するのか?
理由は簡単。
車高の下げ過ぎな上に、立ち気味のフロントキャンバー。無謀な18インチホイールの試着&走行により、
左フロントフェンダーとタイヤがヒットし、めこめこっとめくれ上がってしまったのだ。
もともと、中古車で購入した時点で、左フロントに修復歴があったので、パテも同時に剥がれ落ち、無残な姿に…。
めくれたフェンダーは、素人板金でグイッと直し、タッチペンでごまかしていたのだが、直し方が悪かったのか、
なぜか、15インチでもヒットするようになってしまった。
冬が近づいてきて、タッチペンも耐えきれず、サビも浮いてきたので交換する運びとなったのだ。
もう、パテてんこ盛りフェンダーはヤなので、純正新品パネルも考えていたのだが、予算の都合で却下。
ならばと、純正タイプの社外新品パネル(台湾製とかの)を得意先の業者さんに問い合わせてみると、
価格は¥16,000~¥17,000くらい。純正より¥8,000ほど安い。
…が、在庫があるのは『右』フェンダーで、左は納期未定。塗装代を安く見積もっても¥20,000。
せっかくヤル気になったのに、時間もカネもかかるんじゃ、テンション下がるわ~。
…つ~ワケで、お得意の某ークションで検索。
なるべくお金をかけたくないので、程度が良くて、同じ色のフェンダーを探す。
ちなみに、ポンコツ号のボディカラーは白。1600ccのNA6なので、クリスタルホワイト。色コードはUC。
1800ccのNA8にも白いコがいるけど、あれはシャストホワイトで、若干アイボリーっぽいのだ。
懸命に探すも、なかなか見つからない。
いいのがあっても、色違いだったり、高かったりで、探すこと数カ月…。
諦めかけて、仕事の合間に会社のパソコンで検索してみると、いたいたぁ!
京都にいらっしゃいました!
解体屋さんのようで、現車についたままで、小キズはあるが、程度は良さげ。パテ盛りもなさそうで、
色はもちろんクリスタルホワイト。
¥7,350即決で、送料が¥2,000。塗装がイケていれば、¥10,000以下で蘇る!
速攻で落札し、連絡を取り合い、部品の到着を待つ。
数日後、待望の左フロントフェンダーパネルが届いた。
下の写真がそれ。
解体車から外した為か、水垢やシミ、タッチアップ痕、小さなヘコミもあるが、致命的なサビや、キズも無く、
全体的には満足できる状態。
下部のブラックアウト部分は飛び石等により色が剥げているが、ツヤ消しブラックで塗装するので問題なし。
ではでは、いつものヒミツのガレージにて、ポンコツ号をリフトアップ。
タイヤを外して、ボンネットオープン。作業開始だ。
尚、ケータイが故障中で代替機のため、写真のクオリティが若干低くなってしまっているのはご勘弁を。
タイヤが干渉してめくれた部分を覗いてみる。
剥がれ落ちたパテや塗膜が痛々しい。サビも浮いてきた。
これでは、ツメ折り等の加工もできない。さっさとバイバイするのだぁ。
NA6、NA8のロードスターのフェンダーパネルは、前部分がフロントバンパーと連結していて、
バンパーを外した陰にボルトが隠れていたりするので、作業は意外に面倒くさい。
まずは、フェンダー内側、黒いプラスチックの『インナーフェンダー』を取り外す。
フェンダー前方のバンパーとの接合部分、下の写真の黄色のマルの10mmボルトを外す。
赤マルの8mmボルトは、フェンダーを留めているボルトだが、邪魔なので、この段階で外した方がベター。
特に印で示していないが、その隣のボルトも外して、平べったいステーも外してしまった方が良いかもしれない。
次はフェンダー後方。
写真の赤マル部分、3個の8mmボルトを外す。
3個のうち、真ん中のボルトは他の2個より長く、謎の黒い樹脂パーツと共締めになっている。
ボルトを外した後で、引っ張れば樹脂パーツは外れる(写真下)。
このパーツは、たぶんオプションのマッドガードを装着する為のスペーサーだと思われる。
写真は無いのだが、あとはフェンダーアーチ部分の8mmボルト、フェンダー内側の樹脂クリップを
いくつか外せば、インナーフェンダーを引っ張り出せる。
いよいよフェンダーを…と言いたいところだが、前述したように、フェンダーを外すためにはフロントバンパーを
外さなければならないのだ。
バンパーを、まるっきり外すのは面倒くさいので、今回は横着をこいてバンパーを『浮かして』作業を進める。
まずは、ラジエター前方にいくつか並んだ10mmボルトを端から端まですべて外す。
ヘッドライトを上げた陰にも隠れてたりするので注意。
次は車体下に潜り込んで、赤マルで示した10mmボルトを4個外す。
低年式のクルマだと、サビついてなかなか外れないかも。
この写真では、上が車体前方。リップスポイラーなどのエアロパーツが邪魔な場合は、それらも外す。
次はエアインテーク内、上側の樹脂クリップ3個を取り外すのだが、ナンバープレートとブラケットも外すことを忘れずに。
写真には無いが、左のコンビネーションランプ(ウインカー)を外して、その奥にある14mmボルトも外しておく。
次は、フェンダー内側から車体前方を覗き込む。
赤マルで示した、縦に2個並んだ10mmナットを取り外す。
奥の方にいて作業しにくいが、エクステンションなどを駆使して頑張って外す。
次に、ヘッドライト前方のカド部分にある黒いゴムカバーをめくると、10mmナットが現れるので、そいつを外す。
撮影が困難だったので、写真ではすでにナットが外れ、バンパーが『浮いた』状態だが、赤マル部分のボルトに
10mmナットが付いているのだ。
説明通りにすべてのボルト類を外し、バンパー左端を手前に引っ張れば、グイッとバンパーが前方にズレてくるはずだ。
車体右側のボルト類は外していないので、バンパーが落ちることはないが、あまり派手に引っ張らないように。
いよいよ、ここからは本題のフェンダーパネルの取り外しにかかる。
まず、バンパーを引っ張り出し、その隙間から見える10mmボルトを外す。
狭くて外しにくいが、焦ると周りにキズを付けかねないので慎重に。
自信がない場合は、周囲をテープ等で保護してやると良いだろう。
次は、再びフェンダー内部。
内側から車体後方、ドアヒンジの辺りを覗き込むと、ちょうど真ん中に10mmナット(赤マル)がいるはずだ。
このナットはパネルが挟み込まれているだけなので、緩めるだけでOK。
コイツもかなり奥に隠れているので、アイテムを駆使し、こころして挑むように。
次は、車体下部。
ジャッキアップポイント前方の10mmボルト2個を外す。
このボルトは、低年式(NA6なら後期型でも20年近く前)のクルマなら、だいたいサビていて、もれなく折れる。
ポンコツ号も、その例に漏れず、2本とも見事に折れた(写真下)。
ここが留らないと、パネルがベロンベロンってなるのでなんとかせねば。いや、なんとかします。
次は、ドアを開け、Aピラーの根元にある10mmボルトを外す。
ここは、シーラー等で固められていたりして、ボルトをナメやすいので注意。
そして、いよいよ最後のボルト。
エンジンルームの端っこに並ぶ10mmナットを外せば、フェンダーパネルが外れる。
写真では、赤マルが3個しかないが、実際は、ボンネットのヒンジ付近にもボルトがいて、合計4個。
全て外すのだが、ここでアクシデント。
いちばん前、ヘッドライト脇の10mmボルトがなぜか折れた。恐るべき金属疲労。
みんなは気をつけてね。
エンジンルーム内に見える2本の赤いラッパは、BOSCHのラリーファンファーレ。コンプレッサー付きのエアホーンで、
『フャフャーッ!』と、甲高い、なかなかの快音を発するのだ。
フェンダー外れたぁ~。
贅沢なダブルウィッシュボーンサスペンションも露わに、なにもかもムキ出しだわぁん…いやん。
こう見ると、フレームうっすいね~。これが車体を薄く、低く魅せるヒミツなのかな。
それにしても、この写真だけ見たら、解体屋さんみたいだな。直るの?(笑)
外すだけで疲れてしまったが、続けて取付作業にかかる。
まずは、乾燥時間の都合もあるので、フェンダー下部のブラックアウト部分の塗装から始める。
ポンコツ号の、ドア下のブラックアウト部分は、車体を『より薄く』見せる為、純正より若干多めにブラックアウトしている。
ゆえに、フェンダー部分も多めに塗装することになる。
使う塗料は、ホルツ社のツヤ消しブラック。発色、ツヤ具合、塗り易さ、乾燥時間、価格…などなど、すべてが、ボク好み。
1枚目の写真を見てもらえば、純正より多めのブラックアウト具合が良くわかる。
適当な紙とマスキングテープでマスクして、塗っては乾かし、塗っては乾かし…を繰り返すこと2~3回。
2枚目の写真のように、イイ感じのツヤと、黒さでブラックアウト終了。
ちなみに、ポンコツ号は、リップスポイラーやAピラー、ドアミラーなど、黒いトコは、全てホルツ社のツヤ消しブラックで統一している。
ブラックアウト部分の塗装を乾燥させている合間に、折れてしまったボルト達を『なんとか』する。
ま、ドリルで揉んで、タップでネジ山を切るしかないんだけどね。
でも、ボルトって、折れる時は簡単にイクくせに、ドリルで揉むとなると硬いんだよね~。
2~3本ドリル刃を折っちゃったもん。
穴があいたら、写真のようにタップでネジ山を切って無事復活。
フェンダー下部の2カ所は、上に向かってドリルかけるから、大変だったゾ。
折れたボルトは中古ボルトで代用。サビ易い部分にはステンレス製のものを使うと良いかも。
ついでなので、フェンダーアーチをチョイ加工してみた。
ツメ折りは塗装が割れそうだし、叩き出しは素人は手を出さん方が無難。
でも、せっかく交換したのに、またメコメコってめくれちゃイヤンなので、
いちばんタイヤがヒットしそうな頂点付近を、ベルトサンダーでグイ~ンと削ってみた。
もうチョイいきたかったが、『いかにも』な雰囲気もヤだし、強度的にも不安が残るので、このくらいにしといた。
このくらい削っただけでも、たぶん逃げると思うのだが…。
削った部分は適当なホワイトのタッチペンで防錆対策しておく。
あとは、外した手順の逆の要領でガシガシ取り付けていけば完成!
ドアやボンネット、バンパー等との『チリ』が合うか不安だったが、意外とすんなり、あっさり収まってくれてラッキー。
最後に、軽くコンパウンドで磨いて、から拭きして仕上げ。
どうですか!新品じゃないけど、ピッカピカになったゾ。
良く見ると若干色が違うんだけど、そこはご愛敬。予算と時間に都合がつけば、板金屋さんに塗装してもらうとしよう。
下の小さな写真2枚はバンパーとの接合部と、折れて交換したフェンダー下部のボルト。
お疲れ様のフロントフェンダーパネルと折れたボルト達。
今まで、ホントにご苦労さんでした。
最後に、タイヤ&ホイールを装着したリフトを下げて作業終了。
ちなみに、履いているホイールは、スタッドレス用の14インチ、タケチプロジェクトのスプリントハート。
タイヤはブリヂストンのブリザックREVO1(175/65R14)。だいぶ減ってきたので、新しいの欲しい。
夏仕様の15インチのセブリングも、もちろんお気に入りだが、こっちはこっちでシブくて良い雰囲気で好き。
この数日後、本格的に雪が積もったので、車高調の車高を上げ、リップスポイラーを取り外し、ナンバープレートを
左から純正位置に戻し、冬仕様となったのだった。
みなさんも、車高の下げ過ぎとフェンダークリアランスには十分注意頂き、万一めくれちゃった際には、
これを参考に、自分で交換してみるのも楽しいかも知れませんよ。
もっとも、壊さないで乗るのが一番楽しく賢い乗り方ですが…。
ではまた。
ポンコツ号、重体。 『蘇生』 [Roadster [Accident]]
さて、思わぬアクシデントに見舞われたポンコツ号。
『検証』も済み、部品も揃ったので、早速『蘇生』作業に取り掛かる。
今回は、自分のほかに2人の頼もしい助っ人が手伝ってくれた。
ちょっとエロいが、整備士の資格を持つY澤氏と、一児の父であり、怪力のS田氏。どちらも会社の同僚だ。
ちなみに、自分も含め、3人揃ってマツダ車オーナーの変態だ(笑)。
今回の作業は、そう難しくはなさそうだが、ひとつひとつのパーツが大きく重いので、人手が多いと大変助かる。
2人とも、どうもありがとう。
では、まず届いた部品を確認してみよう。
まずは、デフ一式。
丁寧にビニールに包まれて、専用の木の枠で厳重に保護されてやってきた。
中身は後で紹介するが、特に問題はなさそうだ。本体8000円。送料4000円。
次は、パワープラントフレーム(PPF)だ。
キレイで程度の良いものを…と、少し(価格の)高いものを選んだ割には、意外に普通。
これなら、500円で出品されてたヤツでも良かったかな。高いと言っても2500円。送料は2000円。
写真向かって右側がミッションとの接続部分。左がデフ側だ。ミッション側にはボルトも付いてた。
で、あまりに不甲斐ない程度だったので、アルミニウム素材ということで、軽くバフ掛けしてみた。
テキトーにやったけど、意外にキレイになったゾ。
バフ掛けしたPPFのズームアップ。
無駄に輝いてる。メッキしたみたい。たぶん新車時のそれよりキレイ。装着したら覗きこんでもなかなか見えないし、
冬道走ったら、融雪剤で即真っ白に腐食するだろうけど…。気分ですよ、気分。
そして、この部品は作業途中に気付いたのだが、デフとPPFとを連結するボルトと、それに通すカラーだ。
これも、後ほど説明するが、PPFにオマケで付いてきたボルトとは若干形が違っていたのだ。
これだけは、値段が安かったこともあり新品で用意した。どちらも800円程度。
それでは作業に取り掛かる。
尚、作業に没頭するあまり写真が少なくなってしまって、わかりにくい点も多々あるが、勘弁して頂きたい。
当初の予定では、デフとPPFを、それぞれ単体で車体から摘出する流れを組んでいたのだが、
デフ側のPPF固定ボルトが1本変形してしまっている為はずすことができない。
少々手間だが、デフとPPFを一体で丸ごと摘出するプランへ変更することになった。
まずは、メインのデフ&PPFの摘出に邪魔なマフラーを取り外す。
外すのは触媒より後ろの部分だけでいいので、ナットを2個外せば、あとは各ゴムリングから抜くだけ。
触媒部分が落ちてこないように、針金等で吊るしておく。
次に、デフとプロペラシャフトを切り離す。
連結部分の12㎜ナットを4個外せば簡単に切り離すことができた。
デフ側のボルト穴部分には、ボルト頭に対応する窪み加工が施されているので、
組み付けの際には、その窪みにボルトの頭を合わせるようにする。
デフと切り離されたプロペラシャフトは、完全にフリーになるので、暴れないように針金やバンド類で縛り上げておく。
※ナットは4個。奥にもう2個いる。
次は、デフとドライブシャフトの切り離し。
この作業も、基本的にはプロペラシャフトの切り離し作業と同じ。
左右に走るドライブシャフトのデフ側(写真の赤マル部分)の4個の12㎜ナットを外すだけ。
ここから切り離せば、デフとドライブシャフトの差し込み部分から、デフオイルがこぼれる心配もない。
※ナットは4個。奥にもう1個いる。
ここまでで、PPF以外のシャフト類の切り離しは終了。
次は、デフを車体と固定しているボルト類を緩めていく。
写真はないのだが、デフケースから左右に延び、リアメンバーとを連結しているアームの中心にいる17㎜ナットを緩める。
そして、その脇に左右それぞれ2個ずつ存在する12㎜ナットも緩める。
ポンコツ号の場合、右側のアームは折れてしまっているので、左側の作業だけで済んだ(笑)。
デフが落ちてくるので、この段階ではナット類は外してしまわず、緩めるだけにしておく。
次は、ミッション側に移り、PPFとミッションを連結している17㎜の固定ボルトを外す。
PPFは『コの字』型で、ミッションに引っかかっているので、この固定ボルトは抜いてしまって構わないが、
ズレて落ちてこない保証もないので注意したい。
ボルトが外れたら、PPFに添って走るハーネスの束を外していく。ほとんどがクリップで差し込んであるだけだが、
デフ手前には、10㎜ボルト&ナットで固定されているアースもあるので注意。
ミッション右側に刺さっているスピードメーターのケーブルも外す。これは工具なしで手で反時計回りに回せば外れる。
いよいよ、デフ&PPFを車体から摘出するのだが、前回説明した通り、ロードスターはミッションマウントを持たない。
よって、デフ&PPFを下せば、当然のことながらミッションも落ちてくる。
もちろん、エンジンマウントによって、メンバーとは繋がってはいるが支えは必要だ。
専門工場なら、ミッションジャッキなどの一時的にミッションを支える専用設備があるが、ここにはない。
そこで、我々はホイール付きのタイヤ8本を積んでミッションを支える作戦をとった。
高さを合わせるため、2種類のサイズを組み合わせている(笑)。
怪力パパ助っ人S田氏にデフを支えてもらいつつ、緩めておいたデフとメンバーを固定するナットを外していく。
車体にぶつけないよう注意しながら、3人で慎重にデフ&PPFを降ろす。
で、ようやく摘出されたのが下の写真。さながら、背骨と骨盤といったところか。
右のデフマウントがいない(笑)。
せっかくなので、いろいろと観察してみる。
これは、折れたデフマウント部分のクローズアップ。
もう、見事なまでに『H』!
ここ折れるか、普通。
左上は、怪力パパS田氏の『グー!』サイン。
この状況はどう考えても『グー!』ではない。
デフがいなくなって、殺風景なリアメンバー周辺。
真上にはガソリンタンク。ここに穴があいてたらアウトだったなー。
メンバー右上からブランと顔を覗かすのは、折れたデフマウントのかたわれ(涙)。
インパクトレンチを駆使して、ひん曲がったデフ側のPPF固定ボルトを外し、
デフとPPFを切り離した。
床と同化してわかりにくい写真だが、とにかくコナゴナ。
よくもまぁ、ここまで壊れたもんだ。
飛んでって足りない部位もある。
写真上のボルトの上にある、楕円形の部品と隣の丸い部品2個は再使用する。
ひん曲がったボルトに注目。良く見ると、途中に『段』があるのがわかるだろうか。
これが、ミッション側の固定ボルトと違う点。PPFにオマケで付いてきたボルトは使えないのだ。
写真中央の丸い部品も良く見ると、下に亀裂が…。ボルトと共に新品を取り寄せる運びとなったのだ。
これが再使用する部品。
上が、デフとPPFの間に挟まるスペーサーで、
丸いの2個はPPF上の穴にハマり、ナットの役目をするようだ。
良く見ると細かなスプライン(ミゾ)が刻んであり、PPFに食い込むようになっている。
『グー!』サインは、またしても怪力パパS田氏。ここの『グー!』は正解。
そして、親玉、ボス、団長、メインディッシュ…の登場。
デファレンシャルギア一式であります。これが8000円。
なんだか牛の頭みたいだ。なぜかセミの顔にも見える。
『B137』の表記は謎。
デフオイルも入ってそうだが、気持ち悪いので新品に交換する。
写真左上は怪力パパS田氏の右足。
そして、写真右に鼻とタバコ、右腕だけ写っているのがエロ整備士のY澤氏だ。
ちなみに、タバコの銘柄は赤のマルボロ。
取り付け作業の様子は、写真を撮り忘れてしまったので簡単に説明する。
…とは言っても、単純にバラした作業の逆手順。
デフ一式を車体に固定し、ドライブシャフト、プロペラシャフトを連結。
PPFをはめ込み、ミッション側、デフ側それぞれ固定。
ハーネス、ケーブル類を元通りに接続し、マフラーを取り付ければ完了だ。
新たに購入したボルトに通すカラーは、PPFのデフ側連結部分の前側に装着するのだが、
すんなりとは入らず、ハンマーなどで軽く打ち込むように取り付ける。アルミ素材でできており、
強く打ち込むと割れてしまうので、プラスチックハンマーを使うか、当て木すると良いだろう。
最後にデフオイルを交換する。
まず、デフ後方に2個存在するボルトのうち、下側のドレインボルトを外すと、オイルが垂れてくるので受け皿で受ける。
そのまま、上側のボルトをはずすと、デフ内に空気が入るので勢いよく抜ける。
今回購入した中古デフは、オイルがほとんど入っていなかったらしく、一瞬で抜けた。
新品のデフオイルは固い(粘度が高い)ので、注入するには『オイルサクションガン』が必要。
特に今回のような冬場の作業では、さらに粘度が増すので、オイル缶ごとお湯に浸けて、暖めておく等の工夫しよう。
オイルの注入は、下側のドレインボルトを締め、上側のボルト穴からオイルサクションガンにてオイルを注入。
ボルト穴からオイルが溢れてくるまで入れてOK。ボルトを締めて完了だ。
オイルの量はだいたい700ml程度なので、1ℓ缶を購入すれば充分足りる。
ドレインボルト類は、なぜかボルトの頭の高さがなく、なめやすいので注意しよう。
作業開始が午後10時。
わいわいガヤガヤとダラダラ作業をすすめて、終わったのは午前2時。
2名の強力助っ人のアシストにより、見事に死の淵から蘇った雄姿が下の写真。
無意味にバフ掛けされたPPFが燦然と輝いている。
ハーネスのコルゲートチューブが写り込んでいるのがわかるだろうか。
『検証編』の壊れたデフ周辺の写真と見比べてもらえば、事故の凄まじさが伝わりやすいかも。
※PPFにアースされている端子を留めるボルトは折れたので交換した。
※無駄に輝くPPFがうっとうしい(笑)。
無事に『蘇生』されたポンコツ号。
この後、軽く試運転し、久々の愛車の感触にニンマリ。
その後もトラブルなく快調。
デフオイルを交換したせいか、幾分ビスカスLSDの効きが良くなった気が…。
手伝ってくれた2人、本当にどうもありがとう。
皆さんも、路上の段差にはくれぐれもご注意を。
ではまた。
『検証』も済み、部品も揃ったので、早速『蘇生』作業に取り掛かる。
今回は、自分のほかに2人の頼もしい助っ人が手伝ってくれた。
ちょっとエロいが、整備士の資格を持つY澤氏と、一児の父であり、怪力のS田氏。どちらも会社の同僚だ。
ちなみに、自分も含め、3人揃ってマツダ車オーナーの変態だ(笑)。
今回の作業は、そう難しくはなさそうだが、ひとつひとつのパーツが大きく重いので、人手が多いと大変助かる。
2人とも、どうもありがとう。
では、まず届いた部品を確認してみよう。
まずは、デフ一式。
丁寧にビニールに包まれて、専用の木の枠で厳重に保護されてやってきた。
中身は後で紹介するが、特に問題はなさそうだ。本体8000円。送料4000円。
次は、パワープラントフレーム(PPF)だ。
キレイで程度の良いものを…と、少し(価格の)高いものを選んだ割には、意外に普通。
これなら、500円で出品されてたヤツでも良かったかな。高いと言っても2500円。送料は2000円。
写真向かって右側がミッションとの接続部分。左がデフ側だ。ミッション側にはボルトも付いてた。
で、あまりに不甲斐ない程度だったので、アルミニウム素材ということで、軽くバフ掛けしてみた。
テキトーにやったけど、意外にキレイになったゾ。
バフ掛けしたPPFのズームアップ。
無駄に輝いてる。メッキしたみたい。たぶん新車時のそれよりキレイ。装着したら覗きこんでもなかなか見えないし、
冬道走ったら、融雪剤で即真っ白に腐食するだろうけど…。気分ですよ、気分。
そして、この部品は作業途中に気付いたのだが、デフとPPFとを連結するボルトと、それに通すカラーだ。
これも、後ほど説明するが、PPFにオマケで付いてきたボルトとは若干形が違っていたのだ。
これだけは、値段が安かったこともあり新品で用意した。どちらも800円程度。
それでは作業に取り掛かる。
尚、作業に没頭するあまり写真が少なくなってしまって、わかりにくい点も多々あるが、勘弁して頂きたい。
当初の予定では、デフとPPFを、それぞれ単体で車体から摘出する流れを組んでいたのだが、
デフ側のPPF固定ボルトが1本変形してしまっている為はずすことができない。
少々手間だが、デフとPPFを一体で丸ごと摘出するプランへ変更することになった。
まずは、メインのデフ&PPFの摘出に邪魔なマフラーを取り外す。
外すのは触媒より後ろの部分だけでいいので、ナットを2個外せば、あとは各ゴムリングから抜くだけ。
触媒部分が落ちてこないように、針金等で吊るしておく。
次に、デフとプロペラシャフトを切り離す。
連結部分の12㎜ナットを4個外せば簡単に切り離すことができた。
デフ側のボルト穴部分には、ボルト頭に対応する窪み加工が施されているので、
組み付けの際には、その窪みにボルトの頭を合わせるようにする。
デフと切り離されたプロペラシャフトは、完全にフリーになるので、暴れないように針金やバンド類で縛り上げておく。
※ナットは4個。奥にもう2個いる。
次は、デフとドライブシャフトの切り離し。
この作業も、基本的にはプロペラシャフトの切り離し作業と同じ。
左右に走るドライブシャフトのデフ側(写真の赤マル部分)の4個の12㎜ナットを外すだけ。
ここから切り離せば、デフとドライブシャフトの差し込み部分から、デフオイルがこぼれる心配もない。
※ナットは4個。奥にもう1個いる。
ここまでで、PPF以外のシャフト類の切り離しは終了。
次は、デフを車体と固定しているボルト類を緩めていく。
写真はないのだが、デフケースから左右に延び、リアメンバーとを連結しているアームの中心にいる17㎜ナットを緩める。
そして、その脇に左右それぞれ2個ずつ存在する12㎜ナットも緩める。
ポンコツ号の場合、右側のアームは折れてしまっているので、左側の作業だけで済んだ(笑)。
デフが落ちてくるので、この段階ではナット類は外してしまわず、緩めるだけにしておく。
次は、ミッション側に移り、PPFとミッションを連結している17㎜の固定ボルトを外す。
PPFは『コの字』型で、ミッションに引っかかっているので、この固定ボルトは抜いてしまって構わないが、
ズレて落ちてこない保証もないので注意したい。
ボルトが外れたら、PPFに添って走るハーネスの束を外していく。ほとんどがクリップで差し込んであるだけだが、
デフ手前には、10㎜ボルト&ナットで固定されているアースもあるので注意。
ミッション右側に刺さっているスピードメーターのケーブルも外す。これは工具なしで手で反時計回りに回せば外れる。
いよいよ、デフ&PPFを車体から摘出するのだが、前回説明した通り、ロードスターはミッションマウントを持たない。
よって、デフ&PPFを下せば、当然のことながらミッションも落ちてくる。
もちろん、エンジンマウントによって、メンバーとは繋がってはいるが支えは必要だ。
専門工場なら、ミッションジャッキなどの一時的にミッションを支える専用設備があるが、ここにはない。
そこで、我々はホイール付きのタイヤ8本を積んでミッションを支える作戦をとった。
高さを合わせるため、2種類のサイズを組み合わせている(笑)。
怪力パパ助っ人S田氏にデフを支えてもらいつつ、緩めておいたデフとメンバーを固定するナットを外していく。
車体にぶつけないよう注意しながら、3人で慎重にデフ&PPFを降ろす。
で、ようやく摘出されたのが下の写真。さながら、背骨と骨盤といったところか。
右のデフマウントがいない(笑)。
せっかくなので、いろいろと観察してみる。
これは、折れたデフマウント部分のクローズアップ。
もう、見事なまでに『H』!
ここ折れるか、普通。
左上は、怪力パパS田氏の『グー!』サイン。
この状況はどう考えても『グー!』ではない。
デフがいなくなって、殺風景なリアメンバー周辺。
真上にはガソリンタンク。ここに穴があいてたらアウトだったなー。
メンバー右上からブランと顔を覗かすのは、折れたデフマウントのかたわれ(涙)。
インパクトレンチを駆使して、ひん曲がったデフ側のPPF固定ボルトを外し、
デフとPPFを切り離した。
床と同化してわかりにくい写真だが、とにかくコナゴナ。
よくもまぁ、ここまで壊れたもんだ。
飛んでって足りない部位もある。
写真上のボルトの上にある、楕円形の部品と隣の丸い部品2個は再使用する。
ひん曲がったボルトに注目。良く見ると、途中に『段』があるのがわかるだろうか。
これが、ミッション側の固定ボルトと違う点。PPFにオマケで付いてきたボルトは使えないのだ。
写真中央の丸い部品も良く見ると、下に亀裂が…。ボルトと共に新品を取り寄せる運びとなったのだ。
これが再使用する部品。
上が、デフとPPFの間に挟まるスペーサーで、
丸いの2個はPPF上の穴にハマり、ナットの役目をするようだ。
良く見ると細かなスプライン(ミゾ)が刻んであり、PPFに食い込むようになっている。
『グー!』サインは、またしても怪力パパS田氏。ここの『グー!』は正解。
そして、親玉、ボス、団長、メインディッシュ…の登場。
デファレンシャルギア一式であります。これが8000円。
なんだか牛の頭みたいだ。なぜかセミの顔にも見える。
『B137』の表記は謎。
デフオイルも入ってそうだが、気持ち悪いので新品に交換する。
写真左上は怪力パパS田氏の右足。
そして、写真右に鼻とタバコ、右腕だけ写っているのがエロ整備士のY澤氏だ。
ちなみに、タバコの銘柄は赤のマルボロ。
取り付け作業の様子は、写真を撮り忘れてしまったので簡単に説明する。
…とは言っても、単純にバラした作業の逆手順。
デフ一式を車体に固定し、ドライブシャフト、プロペラシャフトを連結。
PPFをはめ込み、ミッション側、デフ側それぞれ固定。
ハーネス、ケーブル類を元通りに接続し、マフラーを取り付ければ完了だ。
新たに購入したボルトに通すカラーは、PPFのデフ側連結部分の前側に装着するのだが、
すんなりとは入らず、ハンマーなどで軽く打ち込むように取り付ける。アルミ素材でできており、
強く打ち込むと割れてしまうので、プラスチックハンマーを使うか、当て木すると良いだろう。
最後にデフオイルを交換する。
まず、デフ後方に2個存在するボルトのうち、下側のドレインボルトを外すと、オイルが垂れてくるので受け皿で受ける。
そのまま、上側のボルトをはずすと、デフ内に空気が入るので勢いよく抜ける。
今回購入した中古デフは、オイルがほとんど入っていなかったらしく、一瞬で抜けた。
新品のデフオイルは固い(粘度が高い)ので、注入するには『オイルサクションガン』が必要。
特に今回のような冬場の作業では、さらに粘度が増すので、オイル缶ごとお湯に浸けて、暖めておく等の工夫しよう。
オイルの注入は、下側のドレインボルトを締め、上側のボルト穴からオイルサクションガンにてオイルを注入。
ボルト穴からオイルが溢れてくるまで入れてOK。ボルトを締めて完了だ。
オイルの量はだいたい700ml程度なので、1ℓ缶を購入すれば充分足りる。
ドレインボルト類は、なぜかボルトの頭の高さがなく、なめやすいので注意しよう。
作業開始が午後10時。
わいわいガヤガヤとダラダラ作業をすすめて、終わったのは午前2時。
2名の強力助っ人のアシストにより、見事に死の淵から蘇った雄姿が下の写真。
無意味にバフ掛けされたPPFが燦然と輝いている。
ハーネスのコルゲートチューブが写り込んでいるのがわかるだろうか。
『検証編』の壊れたデフ周辺の写真と見比べてもらえば、事故の凄まじさが伝わりやすいかも。
※PPFにアースされている端子を留めるボルトは折れたので交換した。
※無駄に輝くPPFがうっとうしい(笑)。
無事に『蘇生』されたポンコツ号。
この後、軽く試運転し、久々の愛車の感触にニンマリ。
その後もトラブルなく快調。
デフオイルを交換したせいか、幾分ビスカスLSDの効きが良くなった気が…。
手伝ってくれた2人、本当にどうもありがとう。
皆さんも、路上の段差にはくれぐれもご注意を。
ではまた。
ポンコツ号、重体。 『検証』 [Roadster [Accident]]
雨の惨劇から一夜明け、仕事後、会社のリフトを拝借してポンコツ号の腹下を診断。
自走できないため、会社の仲間2名で押してPITへ。
一晩、駐車場に停めていた間にデフ周辺がさらに落ち込んだのか、時より「ガガガ…」と音を立て何かが路面に干渉している。
リフト上へポンコツ号を停める。
「グィィィィー…」と鈍い動作音と共に軽々とポンコツ号を持ち上げる。
チラリと腹下を覗かせ、いよいよ真相が明らかになる…。
腹下に潜り込んだボクらの目に飛び込んできた光景は、予想をはるかに上回っていた。
まずは下の写真。
これは、リアデフとパワープラントフレーム(PPF)との連結部分を右リアタイヤ側から見た様子。
赤い円で囲った部分のPPFが完全に折れ、その下から上まで貫通する太いボルトもグニャリとねじれてしまっている。
そして、ねじれたボルト周辺のデフケースは粉々に砕け散っている。
オイル関係の漏れは無いので、デフ内部の損傷はなさそうだ。
では、なぜ、エンジンの動力が伝わらなくなったのか?
その問題は意外とあっさり解決した。
ご存じの方もいらっしゃると思うが、ロードスターは、駆動系の剛性確保のため、リアデフとミッションをPPFでリジットに連結している。
よって、通常のFR車とは違い、ミッションマウントを持たない。つまり、リアデフとミッションはPPFを介して互いに支えあっているのだ。
その、言わば人間でいう背骨にあたる部位が折れるとどうなるか?
写真の黄色で示したラインが本来のデフの取り付け位置。
PPFの支えがなくなったポンコツ号のデフは青いラインで示すように斜めに落ち込んでいる。デフの先にはプロペラシャフトが繋がっている。
そのプロペラシャフトは、デフ側は4本のボルトで固定されているが、ミッション側は差し込んであるだけ。
PPFの支えがなくなって落ち込んだのはデフだけではなく、ミッションも同時に落ち込んでいたため、
デフとミッションの距離が伸び、差し込んであるだけのプロペラシャフトがミッション側から抜け、動力が伝わらなくなったわけだ。
幸いにして、プロペラシャフトは完全には抜けなかったので、ミッションオイルの漏れ出しは免れた。
さらに検証を続けると、驚くべき光景が…!!
それが下の写真。
これは、リアデフを右斜め前から見た様子。
赤い円で示した部分を見ていただきたい。
デフケースから左右に伸び、車体と固定する役目をするアームがバックリと折れてしまっている。
このアームはアルミニウムの鋳造製で、女性の手首ほどの太さのある『H』断面構造。
かなりの強度を誇るこのアームが真っ二つに。衝撃の大きさを物語る。
折れたのは右リア側だったため、押し上げられた衝撃で右のドライブシャフトも抜けてしまっている(黄色円)。
この破損状況を踏まえて、事故当日の様子を振り返る。
例のマンホールを乗り越えた後、異音を発しながらもしばらく走れた。
その時点で、たぶん右のドライブシャフトは抜けてしまっていたんだと思う。
実際、異音は右リアから発生していた。
ポンコツ号は左リアに伝わる半分の動力だけで、なんとか進んでいたわけだ。
しかし、路面の凹凸を越える度に、重量物であるミッションとデフが次第に落ち込んでいき、
交差点で停車した時点で、プロペラシャフトが脱落。半身不随となったのだ。
なにはともあれ、検証は終了。
我々に残された任務は、ポンコツ号を必ず復活させること。
検証の結果、PPFの交換、デフ一式もしくは、デフケースの交換で復活できそうだ…という結論に達した。
まずは、部品集め。
手軽で安い某ークションで検索。
安い安い(笑)。
デフ一式で8000円。PPFに至っては500円なんてのもある。
PPFなんて買う人間はいないのだろう。誰も入札していない。
基本的にあそこが壊れるなんて事故なら、即廃車なのだろう。
デフは社外のLSDの入ったものもあったが、今回は現状復帰が第一条件。
ノーマルビスカスLSDで我慢し、8000円で即決。
PPFは500円のでも良かったのだが、汚かったので2500円の物を落札。
あとは、出品者と連絡を取り合い、代金を振り込み、部品の到着を待つのみ。
デフが8000円で送料4000円。
PPFは2500円で送料2000円。
総額16500円。激安。
ディーラーですべて新品部品で修理すれば、10万円は軽く超えるだろう。
はてさて、ボクらの思う通りにポンコツ号はすんなり復活できるのか?
次回はいよいよ瀕死のポンコツ号にメスを入れる。
『蘇生』編、どうぞご期待下さい。
自走できないため、会社の仲間2名で押してPITへ。
一晩、駐車場に停めていた間にデフ周辺がさらに落ち込んだのか、時より「ガガガ…」と音を立て何かが路面に干渉している。
リフト上へポンコツ号を停める。
「グィィィィー…」と鈍い動作音と共に軽々とポンコツ号を持ち上げる。
チラリと腹下を覗かせ、いよいよ真相が明らかになる…。
腹下に潜り込んだボクらの目に飛び込んできた光景は、予想をはるかに上回っていた。
まずは下の写真。
これは、リアデフとパワープラントフレーム(PPF)との連結部分を右リアタイヤ側から見た様子。
赤い円で囲った部分のPPFが完全に折れ、その下から上まで貫通する太いボルトもグニャリとねじれてしまっている。
そして、ねじれたボルト周辺のデフケースは粉々に砕け散っている。
オイル関係の漏れは無いので、デフ内部の損傷はなさそうだ。
では、なぜ、エンジンの動力が伝わらなくなったのか?
その問題は意外とあっさり解決した。
ご存じの方もいらっしゃると思うが、ロードスターは、駆動系の剛性確保のため、リアデフとミッションをPPFでリジットに連結している。
よって、通常のFR車とは違い、ミッションマウントを持たない。つまり、リアデフとミッションはPPFを介して互いに支えあっているのだ。
その、言わば人間でいう背骨にあたる部位が折れるとどうなるか?
写真の黄色で示したラインが本来のデフの取り付け位置。
PPFの支えがなくなったポンコツ号のデフは青いラインで示すように斜めに落ち込んでいる。デフの先にはプロペラシャフトが繋がっている。
そのプロペラシャフトは、デフ側は4本のボルトで固定されているが、ミッション側は差し込んであるだけ。
PPFの支えがなくなって落ち込んだのはデフだけではなく、ミッションも同時に落ち込んでいたため、
デフとミッションの距離が伸び、差し込んであるだけのプロペラシャフトがミッション側から抜け、動力が伝わらなくなったわけだ。
幸いにして、プロペラシャフトは完全には抜けなかったので、ミッションオイルの漏れ出しは免れた。
さらに検証を続けると、驚くべき光景が…!!
それが下の写真。
これは、リアデフを右斜め前から見た様子。
赤い円で示した部分を見ていただきたい。
デフケースから左右に伸び、車体と固定する役目をするアームがバックリと折れてしまっている。
このアームはアルミニウムの鋳造製で、女性の手首ほどの太さのある『H』断面構造。
かなりの強度を誇るこのアームが真っ二つに。衝撃の大きさを物語る。
折れたのは右リア側だったため、押し上げられた衝撃で右のドライブシャフトも抜けてしまっている(黄色円)。
この破損状況を踏まえて、事故当日の様子を振り返る。
例のマンホールを乗り越えた後、異音を発しながらもしばらく走れた。
その時点で、たぶん右のドライブシャフトは抜けてしまっていたんだと思う。
実際、異音は右リアから発生していた。
ポンコツ号は左リアに伝わる半分の動力だけで、なんとか進んでいたわけだ。
しかし、路面の凹凸を越える度に、重量物であるミッションとデフが次第に落ち込んでいき、
交差点で停車した時点で、プロペラシャフトが脱落。半身不随となったのだ。
なにはともあれ、検証は終了。
我々に残された任務は、ポンコツ号を必ず復活させること。
検証の結果、PPFの交換、デフ一式もしくは、デフケースの交換で復活できそうだ…という結論に達した。
まずは、部品集め。
手軽で安い某ークションで検索。
安い安い(笑)。
デフ一式で8000円。PPFに至っては500円なんてのもある。
PPFなんて買う人間はいないのだろう。誰も入札していない。
基本的にあそこが壊れるなんて事故なら、即廃車なのだろう。
デフは社外のLSDの入ったものもあったが、今回は現状復帰が第一条件。
ノーマルビスカスLSDで我慢し、8000円で即決。
PPFは500円のでも良かったのだが、汚かったので2500円の物を落札。
あとは、出品者と連絡を取り合い、代金を振り込み、部品の到着を待つのみ。
デフが8000円で送料4000円。
PPFは2500円で送料2000円。
総額16500円。激安。
ディーラーですべて新品部品で修理すれば、10万円は軽く超えるだろう。
はてさて、ボクらの思う通りにポンコツ号はすんなり復活できるのか?
次回はいよいよ瀕死のポンコツ号にメスを入れる。
『蘇生』編、どうぞご期待下さい。
ポンコツ号、重体。 [Roadster [Accident]]
2009年12月某日、深夜。
我が愛車『ポンコツ号』が大変な事故(?)に見舞われた。
友人とドライブ中、近道しようと思い国道をそれ脇道へ入ると、その先は途中から工事中だった。
『段差あり』の看板が目に入り、チョイ減速。段差を越えると、そこから数10mの砂利道へ。
ポンコツ号はかなりの低車高なので、ゆっくりゆっくり、ジャリジャリジャリと前へ進む。
すると、右前方に路面より若干隆起したマンホール。路面を掘り起こしているため、マンホールだけ飛び出してしまっていたのだ。
そのマンホールの位置が微妙で、対向車線へハミ出し、右側からかわすには、
中央線付近の砂利とアスファルトとの段差を越えなければならない。
ならば左側は…というと、路側帯に並ぶパイロンとチカチカ光るポールが近すぎて通りにくそう。
ふと、マンホール付近を眺めると、少しでも車体への干渉を防ぐためか、砂利が盛ってあった。
若干、助手席の友人の会話に気を取られていたボクは、「これなら、すんなり越えられるかな?」と判断。
フロントのリップスポイラーはかわしたが、問題はその後…。
「ドゴッ!」という、下から突き上げるような打撃音と共に、ポンコツ号の車体後部が若干ジャンプ!
着地点が、ちょうど工事区間終了地点だったようで、そこから先は通常のアスファルト路面へ。
「いや~ビックリしたね~」などと、胸を撫で下ろすのもつかの間、ポンコツ号の挙動がオカシイ。
「ゴロゴロゴロ…」と異音を発し、スピードが乗らない。
シフトアップしようと、アルミ&カーボン製のシフトノブに手を伸ばすと、いつもよりなぜか短い。
それでもサードへシフトアップし、アクセルを入れる。なんとか進むが、「ゴゴゴゴ…」と遅い。
いやな予感が脳裏をよぎり、とりあえず路肩へ停車。
腹下を覗き込み、検証。外は小雨…。
予感は的中。
リアデフ付近の様子がオカシイ。
通常よりも落ち込んで、今にも地面とキッスしそうな勢い。
「これはマズイ…」
とりあえず、深夜だし、友人を送り届けなければならないので、走れるところまで走ることにした。
なるべく負担をかけぬよう低速で走る。
2~3分程度走ったところで、交差点。赤信号で停車。
数分待って、ギアをローへ入れ、クラッチを繋ぐ。
「ブオ~ン…」
進まない。
セカンドに入れても、サードに入れても、リバースに入れても、何度やっても進まない…。
そのまま交差点の先頭で立往生。
ハザードを焚き、何台かのクルマをやり過ごす。
深夜なので、営業中のディーラーや工場も無い。加入している任意保険の無料ロードサービスを呼ぶことにした。
車高の低いクルマを積載できる搬送車は少なく、到着まで30分かかるらしい。
車内で友人と待つことになった。
幸いエンジンは問題なく回っているので、暖は取れる。
楽しかったドライブが台無し。
自慢のLEDユーロテールに灯るハザードランプが雨ににじむ…。
20分後、予定より早く搬送車が到着。
ポンコツ号にしてみれば、救急車だ。
右フロントのロアアームに布製の丈夫なバンドを掛け、強力なウインチでグイグイ引っ張り上げ積載完了。
セコセコと手際よく仕事を進めるオジサンが正義の味方に見えた。
半身不随の重体となったポンコツ号を乗せ、地元へ向かう。
自宅に運んでも自走不能なので、会社へ運んでもらうことにした。
会社なら、リフトも工具もある。
部品さえ揃えられれば、自分で直せるかも知れない。
もとはと言えば、自分の不注意による事故。できれば自分の手で復活させてあげたい。
とりあえず、その日は会社の駐車場へポンコツ号を置き去りにし、徒歩にて友人を送り届け、帰宅。
日を改めて、ジックリ検証。対策を練ることとなった。
いったいどんな壊れ方をしているのか?
直るか?廃車か?
つづきは次回『検証編』で。
お楽しみに。
※この物語は完全ノンフィクションです。
我が愛車『ポンコツ号』が大変な事故(?)に見舞われた。
友人とドライブ中、近道しようと思い国道をそれ脇道へ入ると、その先は途中から工事中だった。
『段差あり』の看板が目に入り、チョイ減速。段差を越えると、そこから数10mの砂利道へ。
ポンコツ号はかなりの低車高なので、ゆっくりゆっくり、ジャリジャリジャリと前へ進む。
すると、右前方に路面より若干隆起したマンホール。路面を掘り起こしているため、マンホールだけ飛び出してしまっていたのだ。
そのマンホールの位置が微妙で、対向車線へハミ出し、右側からかわすには、
中央線付近の砂利とアスファルトとの段差を越えなければならない。
ならば左側は…というと、路側帯に並ぶパイロンとチカチカ光るポールが近すぎて通りにくそう。
ふと、マンホール付近を眺めると、少しでも車体への干渉を防ぐためか、砂利が盛ってあった。
若干、助手席の友人の会話に気を取られていたボクは、「これなら、すんなり越えられるかな?」と判断。
フロントのリップスポイラーはかわしたが、問題はその後…。
「ドゴッ!」という、下から突き上げるような打撃音と共に、ポンコツ号の車体後部が若干ジャンプ!
着地点が、ちょうど工事区間終了地点だったようで、そこから先は通常のアスファルト路面へ。
「いや~ビックリしたね~」などと、胸を撫で下ろすのもつかの間、ポンコツ号の挙動がオカシイ。
「ゴロゴロゴロ…」と異音を発し、スピードが乗らない。
シフトアップしようと、アルミ&カーボン製のシフトノブに手を伸ばすと、いつもよりなぜか短い。
それでもサードへシフトアップし、アクセルを入れる。なんとか進むが、「ゴゴゴゴ…」と遅い。
いやな予感が脳裏をよぎり、とりあえず路肩へ停車。
腹下を覗き込み、検証。外は小雨…。
予感は的中。
リアデフ付近の様子がオカシイ。
通常よりも落ち込んで、今にも地面とキッスしそうな勢い。
「これはマズイ…」
とりあえず、深夜だし、友人を送り届けなければならないので、走れるところまで走ることにした。
なるべく負担をかけぬよう低速で走る。
2~3分程度走ったところで、交差点。赤信号で停車。
数分待って、ギアをローへ入れ、クラッチを繋ぐ。
「ブオ~ン…」
進まない。
セカンドに入れても、サードに入れても、リバースに入れても、何度やっても進まない…。
そのまま交差点の先頭で立往生。
ハザードを焚き、何台かのクルマをやり過ごす。
深夜なので、営業中のディーラーや工場も無い。加入している任意保険の無料ロードサービスを呼ぶことにした。
車高の低いクルマを積載できる搬送車は少なく、到着まで30分かかるらしい。
車内で友人と待つことになった。
幸いエンジンは問題なく回っているので、暖は取れる。
楽しかったドライブが台無し。
自慢のLEDユーロテールに灯るハザードランプが雨ににじむ…。
20分後、予定より早く搬送車が到着。
ポンコツ号にしてみれば、救急車だ。
右フロントのロアアームに布製の丈夫なバンドを掛け、強力なウインチでグイグイ引っ張り上げ積載完了。
セコセコと手際よく仕事を進めるオジサンが正義の味方に見えた。
半身不随の重体となったポンコツ号を乗せ、地元へ向かう。
自宅に運んでも自走不能なので、会社へ運んでもらうことにした。
会社なら、リフトも工具もある。
部品さえ揃えられれば、自分で直せるかも知れない。
もとはと言えば、自分の不注意による事故。できれば自分の手で復活させてあげたい。
とりあえず、その日は会社の駐車場へポンコツ号を置き去りにし、徒歩にて友人を送り届け、帰宅。
日を改めて、ジックリ検証。対策を練ることとなった。
いったいどんな壊れ方をしているのか?
直るか?廃車か?
つづきは次回『検証編』で。
お楽しみに。
※この物語は完全ノンフィクションです。